東京23区内からでも気軽に行けるハイキングの名所、御岳山。
都内にいながら気軽に家族で自然を満喫できる、貴重なスポットとして親しまれています。
御岳山は古くから山岳信仰の盛んな山で、なんと宿坊が30ヶ所ほどもあるんです。
今回は、その中から「山香荘」という宿坊に小学生の子供2人と宿泊しました。
・神社の宿坊ってどんなところ?
・子連れで泊まっても大丈夫?
・御岳山の宿坊に泊まったら絶対外せないイベントは?
・山香荘の予約はどこからできる?
など疑問に答えながら、体験談を写真満載でご紹介して行きますね。
それではいってみましょう!
御岳山の宿坊に泊まろうと思ったきっかけ
なぜ子どもを連れてわざわざ宿坊へ?
と思われた方もいるかもしれません。
簡単に説明しますと、
・著者の義理母が神主で、昔神社の宿坊で結婚式の支度をした経験があったから
・子どもたちが自然や神社が好きで、自分たちで寝具の支度などをする宿坊に何度か泊まって気に入っていたから
の2点が理由です。
ただ、以前泊まったことがあったのはお寺の宿坊。
今回は初の「神社」の宿坊です。
私事ですが、著者である私Ayumiは富士山の麓の浅間大社北口本宮で結婚式を行った経験があります。
その時に、神主さんである「御師」(おし)さんが営む、神社に参拝する人のための宿泊施設「御師の家」の存在を知り、ずっと泊まってみたいと思っていました。
今回、コロナのこともあり、都内で遊べるところを探していたら、
偶然、御岳山に宿坊があることを知り、泊まってみることにしました。
山香荘に宿泊を決めた理由
色々と調べて、結果、「山香荘」を予約することに。
理由は、
・御岳山の宿坊では珍しく館内に温泉がある
・小説家の浅田次郎さんのご実家であり、宿坊が小説にも出てくる
ということがわかったからです。
楽天トラベルの口コミも★★★★★⒋8!(2021年10月現在)
口コミで多かったのは
・食事が美味しくて量が多かったこと
お酒も美味しく、特に夕食は気合をいれて食べました!スタッフの皆様とても気さくな良い方ばかりで、
次は季節を変えて訪れたいと思います。おすすめです。(楽天トラベル口コミより引用)
・宿坊スタッフの対応が良いこと
の二つ。
コレは、お料理もスタッフの方にお会いできるのも楽しみ!
ということで決定しました。
御岳山に行ったこともないため、宿の位置などはわかりませんでしたが、神社に近いようだったので、そこも決め手になりました。
御岳山 山香荘までの道のり ー電車でgo!ー
我が家は車を持っていないので、電車を使って移動しています。
車で御岳山に行きたい方は、ケーブルカーの近くに駐車場があるようなのでそこに止めてから、御岳山に登ることになります。
【御岳山までの道のり】
https://www.mitaketozan.co.jp/accessmapより引用
新宿駅を経由し、立川駅からJR青梅線に乗って1時間半ほど。
車では乗車中作業ができませんが、電車では勉強したり本を読んだりゲームをしたり、、
色々とはかどりつつ、時間はあっという間に過ぎて行きました。
さて、御岳駅について、バス停の場所がわかるかな?とちょっとドキドキしながら改札を出てみると、、
駅舎を出てすぐ左手側にバスが見えました!わかりやすくてよかった♪
バスに乗って10分。
ケーブルカー滝本駅に到着です。
大人1130円、こども570円の往復券(2日間有効)を購入。
カラフルなケーブルカーに乗り込みます!
ちなみに、ケーブルカーの駅舎内ではたくさんのお土産ものが売られていました。
さすが、お犬さまの神社とあって、ワンちゃん専用のクッキーなども売られており、ラインナップがなかなか面白かったです。
こどもたちは、「あんこ饅頭」を買って早速パクリ。
あんこがぎっしりで美味しかったですよ。
ケーブルカーを降りると、ちょっとの間は平坦な道が続きます。
これなら楽勝じゃん!
と思っていたら、下の青丸○で囲んだあたりから急激な上り坂が!💦
https://www.mitaketozan.co.jpより引用
一本道なので迷うことはありませんでした。
ヒーヒーいながら急坂を登ると、立派な神代杉(樹齢1000年以上?)が見えてきました。
ケーブルカーの御岳山駅からここまで歩いて15分くらい。
その根本を右に折れたところに、宿坊・山香荘はあります。
浅田次郎さんも時々お泊まりになっているようです。
何という花なのか、ピンク色のベゴニアのようなお花がたーくさん咲いておりました。
(後で調べたところ「シュウカイドウ」という花だそう)
とっても綺麗でした。
9月に行ったので、秋のお花が見られました。
山香荘の内部、お部屋の様子
山香荘の玄関につきました〜。
午前中学校に行った後、午後2時ごろに都内を出発し、5時前には到着することができました。
趣のある玄関ですね。
ロビーではお茶することもできます。
浅田次郎氏著「神坐す山の物語」にもそういう描写が出てきますが、
山香荘の館内はまさに迷路。
昔は神隠しに遭うからかくれんぼNGだったとありました。
段差と曲がり角だらけの館内を抜けて、案内してもらったのは「紅葉」のお部屋。
3名での宿泊なのに、ずいぶん広いお部屋にグレードアップしてもらっちゃったみたいです。
流石に古さはありますが、しっかり掃除してあってお部屋の中はクリーンでした。
広くて気持ちがいい!
山香荘ではスリッパではなく靴下で過ごすことになっているそうです。
気になる方はスリッパを持参するのもいいかも。
こども用の歯ブラシ、浴衣も用意していただけました♪
お部屋からの眺望は、こんな感じ。
筑波山から都内まで一望できるそうです。
都心の方が白く霞んで見えました。
山香荘のトイレやお風呂は?温泉は最高!日帰り入浴もok
山香荘は宿坊なので、トイレ・お風呂は他の宿泊者の方と共同になっています。
こちらはお部屋の前にあった洗面所。
トイレは部屋から近く、他の宿泊者の方と鉢合わせになることはありませんでした。
山香荘のお風呂は、ラジウム鉱砂を利用した人口の温泉になっています。
御岳山の他の宿坊には温泉はない(当ブログ調べ)ので、これはポイント高いですね。
御岳山の自然を見渡しながら入浴できる浴槽はそこそこ広く、熱めで気持ちがよかったです。
少しずつ慣らせば、こどもでも入れる熱さでしたのでご安心を。
大変気に入ったので、朝晩、合わせて3回は入っちゃいました♪
山香荘では日帰りの入浴と食事・飲み物のセットを提供しています。
時間は11:00-15:00の間で、
お昼は釜飯とそばの2種類だそうです。
貸タオル付きの入浴、食事、飲み物付きで1,995円となっていました。
これは行くっきゃない!
夕食は山菜多め。こどもはお子様ランチにしてもらうのがオススメ!
宿坊に泊まりたいけど、子どもが食事を食べてくれなさそう・・
という理由で諦めるのはもったいない!
山香荘ではこんなにゴージャスなお子様ランチを夕食の際用意してくれますよ。(事前申込必要)
写真上はこどもの食事、下は大人のお膳です。
大人のお食事は美味しくてとにかく量が多いです!
前菜はお野菜を中心としたもの。
ほかに、そばがきのようなお鍋、鮎の塩焼き、天ぷら、お蕎麦、釜飯などがあり、
お腹が一杯になるまでご主人がもてなしてくださいます。
鮎とお蕎麦がすっごく美味しかったです(^^)
季節に合わせたお食事もありました。
写真は栗に似せた揚げ物。
お食事をいただく食堂はこのような大広間。
十分なソーシャルディスタンスが取れていました。
お子様用の椅子もありますね。
広くゆったりしたお屋敷の中で過ごせるので、こどもたちものんびり。
夜も物音が気になることもなく、しっかり睡眠を取ることができました。
朝食前は武蔵御岳神社の朝拝式に参加できる
前日の8時までに申し込みをしておくと、武蔵御岳神社の朝の御祈祷に参加することができます。
参加費は500円。
日供祭といって、神様に朝のお食事を捧げる行事だそうです。
お寺の宿坊では朝のお勤めがありますが、神社でも朝拝があるんですね。
山香荘のご主人は代々武蔵御岳神社の神主さん。
神社にすぐに出勤できるようになのか、宿の玄関の右側には神社に至る近道の階段がありました。
この階段を上がると、ものの3分ほどで神社の神門前に到着!
朝の神社は人が少なくてさわやか。
実はこの神門からの登りが結構きついのですが、
朝拝式はなかなかできない体験だと思いますので、宿坊に泊まったらぜひ参加をオススメします。
禊祓いの祝詞を覚えたての子どもたちも喜んで参加させていただきました。
御嶽山には他にも薪能やお祭りなど、いろいろなイベントがあるので、
それと合わせて訪問すると楽しいですよ、とご主人に教えていただきました。
こぼれ話。御岳山の神主(御師さん)について。
山香荘のご主人に聞いたお話ですが、
現在でも武蔵御岳神社の神主さんは30名ほどいらっしゃるのだそう。
御岳山の神主さんは、神社で御祈祷をする役割だけを担っているわけではなく、
宿坊を経営して参拝者をもてなしたり、ケーブルカーの駅で働いたりしている方も多いのだそうです。
神主さんの多さにびっくり😲
御岳山は昔から山岳信仰の根付いたお山なんですねえ。
朝食には山香荘特製手作りこんにゃくが。お子様用の朝食は完食!
朝食は夕食をいただいた大広間のお向かいの広間でいただきました。
夕食の時と同様、出来上がると楽しげなジャズミュージックと共にご主人の館内放送が入ります。
楽しみにしていた名物の手作りこんにゃくをいただきました。
冷たくて柔らかくてとても美味しかったです。
こどもたちは昨晩に引き続き、朝食も完食!
うちの子たちは結構好き嫌いがある方でなかなか食べさせるのに苦労するのですが、これには感激でした。
親切に対応してくださるスタッフの方にも感謝。
お野菜もお魚もとっても美味しかったですよ。
自家農園でお野菜を栽培して料理に使っているのだとか。美味しくないわけがないですね。
広間の片隅には、浅田次郎氏のコーナーもありました。
女将の貸し出してくれる「浅田次郎文庫」もあるので、
今度はロビーでゆっくりお茶をしたいです。
朝食後、いよいよ御岳山登山へ出発したのですが、その模様は別記事にまとめました。
珍道中の模様はこちらからどうぞ★
子連れで御岳山ロックガーデンハイキング!持ち物や服装のオススメは?
山香荘の予約は楽天トラベルがオススメ
普段から楽天ユーザーだった私は迷わず楽天トラベルで予約。
ハピタスなどのポイントサイトを経由して申し込むとポイントを二重どりできてお得ですよ。
こちらから予約できます↓
子連れの場合はお宿に電話すると、朝夕食を子ども向けの食事にしてくれます。
大人1人で子供を連れて泊まる場合も受け付けてくれます。
楽天では大人2人から予約受付できるようになっているので、それ以外の組み合わせで泊まりたい場合は電話で問い合わせをしてみましょう。
山香荘を題材とした浅田次郎氏著作「神坐す山の物語」「あやしうらめしあなかなし」読んでみました
山香荘にお邪魔したとあっては、やはりこちらを読まずにはいられない!
ということで読んでみました、この2冊。
浅田次郎さんの伯父さまが山香荘のご主人であり神主さんでいらしたとのこと。
「神坐す山の物語」は、
その伯父さまが亡くなった時のことを回想する場面からお話が始まります。
神主のお仕事や訳ありの参拝客とのやりとり、叔母さんによる不思議な寝物語・・。
至る所に館内の描写も出てきて、訪れた時のことを思い出しながら楽しく読みました。
「あやしうらめしあなかなし」の方は、
山香荘のダークサイドファンタジーといった趣きのストーリー。
「神坐す〜」とは異なり、怪談をベースにしたお話を集めた本です。
最初に出てくる「赤い絆」、最後の締めの「お狐さまの話」の二篇が御岳山を舞台にしたものになっています。
これを読んでしまったあなたは、もう山香荘では夜眠れなくなるかも!?
実際の旅と、本を読んだことによる脳内トリップで御岳山を2度美味しく味わった心地がしました(^^)
御岳山に行くなら必読の書です!!
山香荘の他にも!修行体験もできる御岳山の宿坊オススメ三選
御岳山は山岳信仰のメッカ。
神主さんが直々にお山での修行の手ほどきをしてくれる宿坊もあります。
山楽荘
こちら山楽荘は朝は宿坊内の神棚にて御祈祷をしていただけたり、
滝行のほか、シンギング・ボールによるヒーリングも受け付けているそうです。
多くの文豪が愛した宿として有名だそうで、それぞれ趣の違ったお部屋に泊まれるようです。
駒鳥山荘
滝行を受け付けてくれる宿坊です。
立派な長屋門があり、江戸時代からの風情を感じせさてくれる建物に宿泊できます。
静山荘
滝行や断食修行も行なっている宿坊です。
このほかにも人気の宿坊はたくさんあります。
ぜひ一度楽天トラベルで覗いてみて。
まとめ 都内から近くて異世界トリップできる御岳山。一度は行くべし!
今回、子連れで初めて神社の宿坊に泊まってみましたが、本当に親子で大満足でした。
東京とは思えない深い山の中にこんな世界があったとは。
これはまた絶対再訪したくなります。
今度は御神楽を見に来れたらなあと画策中。
山香荘のあったかいスタッフの方々にまた会うのを楽しみに、次の登山までゆっくり計画を練ることにしましょう。
山香荘では、宿泊以外にも温泉とランチの日帰りセットや、ランチのみ、カフェのみの利用もできるそうです。
受付には、浅田次郎さんの著作を貸し出してくれる「浅田次郎文庫」もあります。
ぜひ、本を片手に訪れてみてはいかが。