古い建築が好き、洋館が好き。
子供と一緒にちょこっと休みを入れつつ、かわいい建築を見てホッコリ癒されるお散歩をしたい!
でも、どこに行ったら・・
という時にオススメなのが、目白!
目白には自由学園を始め学習院や教会の建築など、モダンでノスタルジーを感じる建物がいっぱいなんです♡
しかも、重要文化財の中でお茶が出来ちゃう♪♪
今日はその中から、自由学園明日館をレビューします。
明日館に行かれた後、周辺で見学できる素敵な建物も合わせてご紹介しますね☆
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自由学園 明日館
公式ページ
夜間見学:毎月第3金曜日 18:00 ─ 21:00(20:30までの入館)
休日見学:10:00 ─ 17:00(16:30までの入館)
休館日:毎週月曜(月曜が祝日または振替休日の場合はその翌日)、年末年始
喫茶付見学 :¥600
見学のみ:¥400
夜間見学・お酒付:¥1000職員によるガイドツアー 14:00より 無料
建築について少しかじったことのある方はご存知、
巨匠フランク・ロイド・ライト。
アメリカの有名な建築家です。
旧帝国ホテルをデザインしたことでも知られているライト。
どんな特徴のある建物なのか、見ていきたいと思います。
明日館までの行き方
目白駅を出るとまっすぐ線路に沿った道(トラッド目白側ではない)が見えますので、そちらを道なりにずっといきます。
すると、婦人の友社が見えてきますので、
そこを左折します。
見えている緑色の屋根の建物が自由学園です。
正面からみるとこんな感じ。
絵になりますよね(^ ^)
さて、見学受付を済ませ、早速コーヒーを飲もうかなと思っていたら。
たまたま、14時からの解説付き見学の数分前でした。
せっかくなので解説を聞いていくことにしました。
時間まで、羽仁もと子さんの著作が展示してる部屋で待ってみました。
窓が・・・かわいい♡
羽仁もと子さんって、なんでここに著作の展示室があるのかな、と思っていたら、自由学園の創立者の方なのですね。
お隣の婦人の友社を旦那さんとともに作られた方で、敏腕コラムニストであり経営者でもあった方だそうで、出版業界で大成功を収められたようです。
家計簿の生みの親でもあるのだとか。
さて、解説が始まりました。
若い女性が担当してくれましたが、すごく情熱的でわかりやすい解説でした。参加者はリタイヤ組が多い印象。
しかし、いつも思うんですけど、お年を召した方々ばかりに面白い解説を独り占めさせておくのはもったいない!
オシャレが大好きな若い子たち、もっと聴きに来るべきです!
とはいえ、あまりに若すぎる小学生以下の子どもたちを連れて解説を聞くのは大変だと思います。
解説の所要時間は1時間はかかるので。
ですので、私が聞いていて面白かったなと思うところだけ、以下記しておきますので、参考にして見学してみてくださいね☆
解説の内容まとめ!
ここ自由学園は、羽仁もと子さんがご自身の娘さんのために作った女学校なんだそうです。
女性が自立していきていくことを旨として教育をする学校は大正時代には珍しかったようです。
羽仁もと子さんは、雑誌「婦人の友」で、学校の宣伝をしたらしいです。
すると、中流家庭のお嬢さまがたが結構集まったんだそう。
生徒たちは前庭で野菜を作ったり、料理をしたり、お裁縫をしたり、自活するすべを学んでいたそうです。
明日館は、当時帝国ホテル設計のため来日していたライトに、羽仁夫妻がライトの弟子の遠藤新さんを通じて設計を依頼したそうです。
羽仁さんのツテ、すごいな〜。(*'▽'*)
この建物はシンメトリーであるという特徴やその形から、昔から平等院鳳凰堂にいていると言われ続けているそうですが、ライトは明確に否定しているそうです。
ですが、万博で平等院の形をした日本のパビリオンを見た経験はありそうとのこと。潜在意識下で影響を受けていたのかも?
設計依頼したのが遅くて、開校当初、一つの教室しか出来ていなくて、その教室もまだ漆喰が塗っていなかったそうです。
ライトは建築途中にも色々と変更を言ってきたりする建築家だったらしく、日本の大工さんたちから煙たがられたためか、校舎の完成を見ることなくアメリカに帰国してしまいました。
その後建築を指揮したのが、弟子の遠藤新さん。
遠藤さんは東大卒業後、ライト建築に心酔し、どうしても弟子になりたいと志願してライトの指導下建築家になった方なんですって。
気難しいライトも、遠藤さんには気を許し、自分の書いた自由学園の設計図に遠藤さんのサインを書かせたそうです。
うわー。痺れるなあ。かっこいい!(≧∀≦)
自由学園はライト建築の特徴である「プレーリーハウス」(草原住宅)の特徴を備えています。
・建物の高さを抑え、地面と地続きに作ってある床
・幾何学的なデザインの窓ガラス、照明
・柱がなく、壁で屋根を支える工法
などなど。
その特徴がこの建物の素敵な佇まいのもとになってるんですね。
しかし、その特徴が仇となり、建築後数十年で床や屋根の痛みが激しく、取り壊しの危機に。
アメリカと日本じゃ気候が違いますからね・・。(^_^;)
そんな時、卒業生が奮起して、文化財登録に動き出し、無事重要文化財登録され、莫大な補助金が入り、修復できることになったそうです。
確か、修復に8億円かかったと言っていたかと思います。
ライトが設計したところと遠藤新が設計したところが混ざっている自由学園。
遠藤新設計の講堂が建てられた時が基準となっているので、ライトが元々設計した建物ではなく、その後に増築されたものを残してあるそうです。
学生たちが学んでいた当初には電気がなく、窓からの明かりを頼りに暗がりで勉強していたんですって。
自然光を取り入れる窓も素敵です。
こちらの食堂もライトのデザインとは異なっていて、生徒の増員により、増築されたらしいです。
でも、不自然には感じなかったなー。
この照明はライトのデザインだそう。
可愛いです♡
食堂の椅子。
生徒たちの要望により考案、購入されたのだとか。
左の小さい方が大正時代から使ってる椅子だそうです。
一枚板で作ると高くつくので、二枚端材を合わせて、つなぎ目にはライトの好きだった浮世絵の雅印の色、朱色を入れたんだそう。
ライトへのリスペクトを感じますね・・(^-^)
さて、メインのホールまで来ました。
このホールは朝日を浴びながらキリスト教の礼拝をするために作られたものなのだそうです。
幾何学模様の窓が美しいですね。
ライト特有のこの幾何学模様のガラス窓ですが、その誕生にはこんな秘話が。
ライトの師匠である建築家サリヴァンは、ステンドグラスを作るのが得意で、その場でささっと鳥や植物の絵を描いて設計を完成させてしまうような方だったそうです。
それを見たライトは、ステンドグラスでは師匠の腕は一生超えられないと感じ、自分の個性を表現するために全く違うやり方として、幾何学模様を編み出したと伝わっているらしいです。
帝国ホテルにもふんだんに使われている大谷石で作った暖炉。
ライトは生徒同士が語らう場所として、暖炉をいくつも設置したようです。
この暖炉、11月から夜間見学で実際に使われるらしく、
ホールでお酒を飲みながら、暖炉を眺められるイベントがあるそうです!
一度、行ってみたいな〜。
普段はこのホールでコーヒーor紅茶と、現在東久留米に移転している自由学園製のクッキーやパウンドケーキがいただけます。
受付で600円の喫茶付き見学券を買っておきましょう。
コーヒーもこだわっていて、銀座のカフェパウリスタの「森のコーヒー」を出しているんですって。
有名な自由学園のクッキーも、本当に美味しいです♡
写真を撮るのを忘れてしまいましたので、また行ったらupしますね。
自由学園 明日館では色々な公開講座や、建物の貸し出しもやっていて、ウエディングもできるそうですよ。
現在の自由学園
自由学園は今でも東久留米で存続していて、幼児から大学までの一環教育をしています。
やはり、農産物や手作りなどの教育が行き届いているようで、その開発商品が評判になっています。
明日館付属のショップでもクッキーやバックなどが購入できますし、
東久留米の自由学園のバザーはとても充実して楽しいみたいです。
今度行ってみようと思います。
明日館以外の目白のトキメキ建築
目白ヶ丘教会
遠藤新の設計した教会。
こざっぱりとした中にライト風の様式を感じる建物です。
毎年11/23にはバザーが開かれ、多くの人で賑わうそうです。
日曜学校もあるので、気軽に見学できますよ。
目白聖公会
昭和四年に建てられた聖堂。
昼間は自由に見学してもいいようです。
こちらにはイングランドから送られた立派なステンドグラスがあり、見応えがあります。
目白日立クラブ
普段は関係者しか中に入れないけど、外観だけでもステキ。
目白ヶ丘教会の目と鼻の先です。
雑司が谷旧宣教師館
こちらは目白からと言うより雑司が谷の方が近くはなってしまうのですが、とても可愛い木造の洋館です。
明治時代に宣教師の方の邸宅として建てられたものらしいです。
学習院大学校舎
目白駅となりの学習院も守衛さんにご挨拶すれば見学できますよ。
昭和初期に建てられたアール・デコ様式の校舎など、なかなか見応えがあります。
まとめ:目白には可愛い建物がいっぱい!
洋館大好きで洋館で結婚式を挙げた私。
以来、洋館に限らず古い建物を見つけては「いいな〜」と鑑賞し続けてきました。
横浜なども洋館で有名ですが、目白は東京の中でも気軽に古くて可愛い建物に触れることのできるオススメの町です。
是非、実際に訪れてみて、この建物のここが好きだなーとか、ここにいると不思議と落ち着くなーなどと感じてみてください☆
目白でランチをしたいあなたは・・
こちらも読んで行ってくださいね〜♪
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