日本の伝統芸能、歌舞伎。
歌舞伎なんて、敷居が高くてなかなか見られない、と思っていませんか。
実は、こんなに子連れでの観劇入門に適した場はないと言ってもいい位、歌舞伎って気軽に見られるんです。
一年を通してほとんど休みなく上演されている歌舞伎。
思い立ったが吉日、幕見席ならすぐに見に行けちゃいます。
子どもの振替休日の過ごし方にもぴったりです。(月曜日は博物館等公共の施設がお休みなので。)
今回は、小学生の子供と一緒に歌舞伎座に遊びに行った経験をもとに、
・1幕見席の魅力とチケット購入方法
・観劇マナー
についてご紹介していきたいと思います。
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一幕見席でリーズナブルに一流の伝統芸能を体験しよう
一幕見席とは、
好きな幕だけチケットを購入し、鑑賞できる当日券の席こと。
場所:歌舞伎座4階(自由席)
通常公演の定員:椅子席席約90名、立見約60名(合計約150名)
※未就学児童入場不可
歌舞伎を初めて観劇する方や、人気公演のチケットを買い逃した歌舞伎通の方、外国人旅行者の方などに人気なのが、この一幕見席です。
歌舞伎は毎月、1日に昼夜2公演を行います。(8月のみ3部公演となっています)
通常のチケットは「昼の部」「夜の部」を通しで購入する形になりますが、
幕見席は、昼の部の中にある複数の演目のうち1つを選んで観ることができる席なのです。
歌舞伎って、雅で楽しいんだけど、ちょっと公演時間が長いし、お値段もお高いのよね〜とお感じの方もいらっしゃると思います。
好きな演目だけ選んでサクッと気軽に&お安く観られる幕見席、一度は体験する価値があると思いますよ。
例えば、私たちが観劇した「6月大歌舞伎」は3階席でも4000円、一階桟敷席では20000円というお値段でしたが・・
出典・https://www.kabuki-bito.jp
「寿式三番叟」「女車引」は幕見席で500円という破格のお値段でした!!
三番叟なんて、松本幸四郎と尾上松也が踊るという華やかな演目なのに、500円とは。
驚きでした。
昼の部の後半2演目は舞踊ではなく狂言で少し時間も長かったので、2000円弱のお値段でしたが、それでもリーズナブルなのではないでしょうか。
昼の部を通しで見るなら、三階席の4000円の方が安いかもしれませんが、時間もかかりますからね。幕見席で見たいところだけ、という方法も有りなのではと思います。
歌舞伎座での子連れ観劇について
歌舞伎座では、1階から3階席までは特に未就学児童お断りとはなっていません。
ただ、4歳以上はチケットが必要、とだけ決まりがあるようです。
なので、時々小さいお子さんを連れて観劇されている方も見受けられるようですが、
幕見席だけは「未就学児童入場不可」と決められているようです。
その理由としては、幕見席はチケット購入までの間や入場までの間に並ばなければならなかったり、
チケットが買えても立ち見の可能性もあるからではないかと推測されているようです。
このように、もちろん未就学児童でも歌舞伎座の通常チケットを取ることは可能ですが、
私見としては、なかなか昼の部、夜の部を通しての子連れ観劇は、親の度胸と体力がいりますから、
小学生になって観劇マナーも守れるようになったころに歌舞伎デビューするのが良いように思います。
幕見席の購入の仕方は?
↓
販売時間開始前に販売窓口に並ぶ
↓
チケットを現金で購入
↓
開演20分前にエレベーターで4階へ
幕見席のチケット売場は、歌舞伎座1階正面玄関の向かって左側にあります。
一幕見席のチケットは当日券のみで、予約は出来ません。
また、現金販売のみで、クレジットカードは使えません。
幕見席のチケット販売時間およびチケットの価格は、公演初日に決定されるそうです。
公式ページの情報をチェックしてからお出かけください。
幕見席のチケットは、開演の1時間から2時間前くらいに発売になることが多いようです。
せっかくなら発売時間の前(少なくとも開演の1時間以上前)には待機して、早い入場番号のチケットを買いたいですよね。
幕見席は自由席ではありますが、購入した順に振られる入場番号順に並ばされ、その順番に席に着くことができます。
また、同じ昼の部の公演を続けて見たいときには、そのチケットも買っておきましょう。
連続した幕のチケットを購入した方は、幕間の時間、席で待つことができることになっています。(部ごとに総入れ替えになるので、部をまたいでの観劇は出来ません)
私たちの場合ですが…。
本当は朝一から並びたかったのですが、子供と一緒だとそうもいかないもの。
私たちがチケット窓口に着いたのは、開演25分前でした💦
90番代から立ち見になってしまうようです。が、公演時間15分だし、見てみることにしました。
チケットを購入したら、開演20分前になるまでフリータイム。
歌舞伎座地下の木挽町広場でショッピングしたり、周辺のカフェでお茶して待っていることができます。
開演20分前になったら、エレベーターで4階に上がりましょう。
4階で入場番号順に並び、開場されたら席に着きます。
ちなみに、4階席からの眺めはこんな感じ。
花道は流石にちょん切れてしまいますが、結構よく見えるんですよ。
小学生低学年で立ち見でも、問題なく見られました。
歌舞伎観劇するときの持ち物は?
幕見席でなくてはならないもの、それはご存知、オペラグラス。
どうしても舞台からは遠くて、細かい部分は見えづらいので、1つ持っておくと便利ですよ。
それから、4階席でもイヤホンガイドのレンタルや筋書きの販売をしているので、ご希望の方は是非ご利用ください。
4階席には食べ物飲み物の販売はないので、事前に買っておかれることをお勧めします。
一幕だけ見る場合には飲み食いしない可能性が高いですが、二幕連続観劇の場合には幕間で何か口に入れるものがあると助かりますよね。
歌舞伎観劇の時の守るべきマナー・注意事項
・上演中は携帯電話の電源を切りましょう。
・上演中はお静かに。
私語および音の出る飲食は控えましょう。
・舞台の写真撮影、録音、録画は禁止されています。
・館内禁煙です。
・上演中、子どもが泣いたり、騒いだりした時には、ロビーにてお休みください。
・歌舞伎観劇の時の服装は、普段通りでOK。でも、せっかくだからオシャレしていくと楽しいです☆
また、マナーとは違いますが、【幕見席の注意事項】として・・
幕見席を利用する方は、他の階には入場出来ません。
他の階のお食事処や売店も利用できないので注意が必要です。
歌舞伎デビューした子どもの感想は?
うちの子どもが歌舞伎を初めて見て一番驚いたこと。
それは、「大向こう」を聞いたことでした。
大向こうとは、舞台から一番遠い席のこと。転じて、大向こうに座ったお客がかける掛け声のこと。
「成田屋!」などと歌舞伎歌舞伎役者の屋号を叫ぶ、アレです。
確かに、初めて聞いたときは驚きますよね。
私も、初々しい気分に返って歌舞伎を楽しみましたよ。
追記)
この記事を書いてから、さらに歌舞伎に子連れで何度か通ってみました!
歌舞伎はストーリーを押さえてから見るとわかりやすいので、
予習用に歌舞伎座のグッズショップで書籍を購入しました。
この本がとても良かったのでおすすめしておきます。
漫画仕立てで子どもにもわかりやすかったです。
今回観たのは日本舞踊だったので、セリフもなく、ただただ綺麗な世界に浸ってきたのですが、次回は是非ともセリフありの狂言を楽しみたいです。
もっと気軽に、歌舞伎への理解を親子で深めたい方は、歌舞伎鑑賞教室もおすすめ。こちらは国立劇場での上演です。
引き続き、歌舞伎座ギャラリーの体験レビューもシェアしていきたいと思います。
歌舞伎座をもっと若い人たちでいっぱいにしたい!そんな気持ちで今回は書かせていただきました。
ご参考になりましたら幸いです。
歌舞伎座に来たら歌舞伎座ギャラリーに行こう!
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