東京都現代美術館・MOTで開催中の「あそびのじかん」展。
子どもと一緒に現代美術に親しむにはもってこいの企画ということで、さっそく行ってきましたよ。
子どもたちもフライヤーを見てからとっても楽しみにしていました。
今回は夏休みの限定の夜間開館があり、夜間に行くと割引もしていただけるとのことだったので、初めて夜、美術館に行ってみました。
・子どもは「あそびのじかん」展でどんな風に遊べる?
・ナイトミュージアムって、幼児連れでも大丈夫?
・「あそびのじかん」展を割引価格で観るには?
今回はこのような疑問に答えつつ、展示のレポートをしていきたいと思います!
会期 2019年7月20日(土)- 10月20日(日)
休館日 月曜日(8月12日、9月16、23日、10月14日は開館)、8月13日、9月17、24日、10月15日
開館時間 10:00-18:00(7月26日、8月2、9、16、23、30日の金曜日は21:00まで開館)、展示室入場は閉館の30分前まで
観覧料 一般1,200円(960円)/ 大学生・専門学校生・65歳以j上850円(680円)/中高生600円(480円)/ 小学生以下無料
※( )内は20名様以上の団体料金
ただし、7月26日(金)~8月30日(金)の毎金曜日17:00~21:00はサマーナイトミュージアム割引(学生は無料※要証明/一般・65歳以上は団体料金)
会場 東京都現代美術館 企画展示室 1F / 3F(B室)
お車で来館の方は90台ある駐車場に1時間300円 (以降30分ごとに150円)で駐められます。
このように、東京都現代美術館はどの駅からも近くはない立地なのです。
夜間、子どもを連れて15分くらい歩かなくてはならないのがネックでしたが、思い切って行ってみることに。
結果は以下にレポートしていきますね。
本展示にはさまざまな観覧料割引があります。
面白い割引もありますので、下記にまとめておきますね。
本展は、7月26日(金)~8月30日(金)の毎金曜日17:00~21:00に来館すると学生は無料、一般と65歳以上は団体料金になります。
まずは私が利用した夜間開館割引からご紹介。
ちゃんと21時までレストランやショップも空いていて、昼間のように混まずにゆっくり鑑賞できるのがいい点です。
東京都庭園美術館「1933年の室内装飾」展
東京都美術館「伊庭靖子展」
のチケット提示で1割引。
「遊」「あそび」「play 」の文字がプリントされた服を着ていくと1割引。
ちょっと小粋で面白い割引です。
洋服を着ることで観に行く前の心構えもできそうですよね。
「あそびのじかん」展示室内で配布しているガイドマップ提示で次回来館時2割引。(1枚につき2名一回限り有効、割引併用不可)
時が経つに連れ、展示の様子が変化していくのが見どころの1つでもある本展示。
何度も来て欲しいという美術館側の気持ちが伝わりますね。
ちなみにガイドマップですが、展覧会場に入ってすぐにありますので、お見逃しないように。
こちらの緑色のマップです。
第3水曜日(シルバーデー)
9月16日[月・祝]敬老の日
は65歳以上の方は年齢を証明できるものを提示していただくと無料
家族ふれあいの日(毎月第3土曜日と続く日曜日)は、18歳未満の子を同伴する都内在住の方2名まで半額
ではでは実際の様子をレポートしていきましょう〜。
今回は地下鉄木場駅から行くことに。
4時過ぎとはいえ灼熱の木場公園を通り抜け、15分かけて美術館へと向かいます。
暑いよー!
でも、夕方だからまだいいかも。日中は35度だから外出も難しいですもんね。
セミの抜け殻を収集しながらゆるりとお散歩です。
結構歩いたなーというところで・・
着きましたー♬
ずっとリニューアルで休館されていたので、ひっさしぶりの「現美」。
以前一度ベビーカーで来たことがあったのですが、今回はみんなで歩いてこれて、嬉しいな。
さて入館し、カウンターに行くと、17時ちょうどから割引チケットの販売を始めるとのお話だったので、ベンチでちょっと休憩。
ほどなくして販売開始です。
ちゃんと割引価格でゲットしました!
展示室が見えてきました♡
期待が高まります!
上の写真のように、ベビーカーの貸し出しもありました。
本展示は赤ちゃん連れにも優しい展覧会になっており、3階には広ーい休憩スペースがあります。
チケットがあれば再入場が可能なので、オムツ替えや授乳スペースの使用も可能です。
しかも、
・触ってもいい展示作品がいっぱい!
・遊んだり、おしゃべりしながら観てもいい!
・撮影禁止のところ以外は写真を撮ってもいい!(SNS投稿可)
もちろん、走り回ったり、作品を破損してしまうなどの行為は禁止ですが、ママも赤ちゃんも神経質にならずに楽しく美術館デビューできちゃう工夫がいっぱいの展示になっています。
遊びをテーマにした作品を子どもと一緒に見たり、参加したり、写真を撮ったりしながら、作品が作られた理由を考えたり、自分の中の創作意欲が湧いてきたり。
さて、いよいよ最初の作品とご対面です☆
まず登場するのは開発好明さんの作品「受験の壁」。
タンスでできた巨大な壁に色とりどりの石が取り付けられ、ボルダリングジムのようになった作品です。
実際に一段目までは登ることもできます。
なぜ、タンスでできているのかというと、
この作品は韓国の苛烈を極める受験戦争がモチーフとなっていて、
タンスは韓国では花嫁道具=「イエ」制度の象徴
ということを表しているのだそうです。
受験も家も個人を縛り付けるプレッシャーとなるものですよね。
その厳しい壁を乗り越えていくイメージかな・・
立ちはだかっていて怖い感じもするけど、なんか登ってみたい!って気持ちがくすぐられるような。
実際登ってみると垂直なので、全然登れませんでした(^◇^;)
実際の受験の壁にもあったらいいなの「裏口入学」。
こっそりと裏からの入学を試みます😎
すると、そこには日本語や英語や韓国語で書かれた奇問・難問の数々が。
やっぱりちゃんと勉強しとけばこんなことにはー😩!!
てな具合でしょうか。
勉強迷路をなんとか抜けた先には、ボタンの海が広がっていました。
野村和宏さんの作品「笑う祭壇」です。
ボタンを投げて、真ん中にある塔の頂上に乗せれば「成功」。
そうでなければ「失敗」、という参加型の作品なのですが、
色々なものが展示されていて、お約束も沢山なので、こちらを読んで行かれてください↓
「成功」率はものすごく低いらしいこのチャレンジ。
「失敗」したボタンたちは時が経つごとに降り積もり、絵画のように地面を彩っていきます。
生きている中で、「成功」と「失敗」の違いってなんなのかな。
馬鹿馬鹿しいくらい違いはないのかもしれない。
失敗したからって無駄じゃないんだな。
などなど、思い巡らせました。
こちらはいじっちゃいけない展示部分です。
SNSから誕生した現代美術集団、「ハンバーグ隊」。
あるキーワードから連想した作品を作っているそうです。
そのキーワードとはなんなのか?
巨大な影絵遊びができる空間でラジオの音を聞きながらしばし考えてみます。
お面作りのワークショップで大人気になっている、タノタイガさんの作品「タノニマス」。
SNSでも有名になっていて、整理券の配布もあるようだったので、空いているであろうナイトミュージアムでゆっくり楽しもうと考えました。
作戦の結果は・・!
思った通り!!
6時からの回の整理券を5時半に行ってゲットすることができました。
しかも、作者のタノタイガさんにもお会いできました♬
お写真撮って貰えばよかったなあ。
お腹が空いていたので、一旦レストランで夕飯を食べ、再入館して7時半に伺いました。
まずは壁から新しいお面をお借りします。
このワークショップではお面を持って帰ることはできません。
工作セットを貸していただけます。
ハギレや糸、シールもいっぱい♡
創作意欲がくすぐられます!
さて、このなんの変哲もなかったお面がどうなったかというと、、
こんな感じに変身しました!
カワイイーーーーーーーーーー!!
タノニマス狙いで来た私たちでしたが、意外にハマったのがこちら。
TOLTA「ポジティブな呪いのつみき」です。
こちらのランダムに並べられた積み木をただ自分の好きなように組み合わせるだけというシンプルな作品です。
しかし、、
単体として見ても、結構力強い言葉の数々がプリントされているものが多いですよねえ。。
無心に積んで、読み上げたくなっちゃいます。
子どもの数ある作品の中の1つ。
お気に入りです♪
うしお「不如意の儀」では、自分が好きな道を選択して進めるようになっています。
ただし、選んだ道は戻れません。
この辺に人生の厳しさが投影されていますよね。
確かに人生後戻りはできません!!!
しかし、この展示室内であれば、何度でも再入館ができますから、繰り返し「人生のやり直し」が効いてしまうという。
ある意味、夢のような展示です。
(特に大人にとっては。)
三階は、広い休憩スペースになっています。
作品を作ったアーティストのインタビュー映像を見ながら、新しい遊びを考えてみよう!
うちわは持ち帰りもOK!
というゆるい空間になっています。
TOLTAさんの展示の最後に、TOLTAロボくんがいて、頭に折り紙を乗せています。
その折り紙を折ってみると・・
大人の私からすると、なんだか胸がキュンとなっちゃうような、ちょっと切なくなる一言があらわれました。
そんなことはどーでもいい!
とばかりに、折ったらすぐ投げてみる子どもたち。
そう、人間て楽しいことがしたい生き物なんだよね。
納得。
ナイトミュージアムに合わせて、21時まで営業を延長していた「100本のスプーン」に行ってみました。
すごーーーーく広いけど、お洒落な食堂のような感じになっていました。
窓から見える景色もおしゃれ。
価格帯はそんなに高くもなく、でもいい感じに子どもから大人まで楽しめるようになっています。
子供用のスモールポーションのメニューもありました。
でも、うちは子どもが二人なので、大人用のドリアを二人でシェアしてもらうことにしました。
メニューは持ち帰り可で、表紙のモナリザの絵に塗り絵もできます。
色鉛筆も貸してもらえます。
こちらのレストラン、見た目はとっても素敵だし、料理もまあまあ、
だけど、とにかくサーブまでの時間がかかりすぎでした。
夜間開館でスタッフが足りなかったのかな。
ワークショップの時間が迫っていたので、アイスクリームをキャンセルして退散しました。
タノニマスのお面作りに集中していたら、もう21時ギリギリになってしまいました。
木場までの道のりは長く、しかも人影もまばらな暗い道・・。
ちょっと不安でしたが、ちゃんと子どもたちも歩いてくれて、問題なく帰途に着くことができました。
木場公園では、セミたちが羽化の真っ最中!
たくさんの羽化を観察しながら、ゆっくりと帰ったのでした。
また、リピーター割引使って行きたいな!と思います。
常設展や新しくできた「子ども図書室」にも行ってみたいですしね。
行ったらまたレポートさせていただきますね。
Ayumiでした☆